1年に1回の確定申告ですが、皆さんいつもどのように行っていますか。
税務署にいって、税務署の職員に教えてもらいながら確定申告書を作っている人もいるのではないでしょうか。
でも、ちょっと待ってください!!
実はe-Tax(電子申告)を利用しないと10万円も損するって知ってましたか?!
今回は、e-Taxを利用して確定申告をする方法をわかりやすく解説していきたいと思います。
▼この記事でわかること
・eTaxを利用して確定申告するまでの大枠の流れ
・eTaxを使わないと青色申告特別控除65万円満額が受け取れない!!(55万円の控除になる)
・eTaxを利用すれば24時間提出が可能になり、提出書類も大幅減。実質メリットしかない!!
e-Taxの大枠の流れをまずは理解しよう
e-Taxを利用するにあたって、大枠の流れをまずは理解しましょう。
本稿で解説することがe-Taxの公式ページでも、わかりやすく詳しく解説されているため、参考にしてください。
参考
e-Tax公式ページ
e-Taxを利用する大枠の流れとは?
まずは、個人であっても法人であってもe-Taxを利用するにあたっての大枠の流れは以下の図の通りです。

やることはいたってシンプルなので、そう難しく考える必要はありません。
のちほど、それぞれのフェーズごとの注意点などについて詳しく解説していきます。
個人事業主で65万円の青色申告特別控除を受けるためにはe-Taxが必須
ひとつ、重要な変更点が令和2年にありました。
実は、個人事業主(事業所得を得ている個人)が今まで青色申告をすると受けられていた特別控除65万円が令和2年から55万円に減額されました。
しかし、あわてないでください。
実はe-Taxを利用していれば、今までどおり65万円の青色申告特別控除を受けることができます。
したがって、今までe-Taxを利用していなかった個人事業主も実質e-Taxの利用は必須になったと考えてもいいでしょう。
※2027年からはe-Taxを利用することに合わせて一定要件を満たす電子帳簿保存法を利用していれば最大75万円の特別控除が受けられます。
大規模法人も2020年4月1日以後e-Taxが義務化
さて、実は個人だけでなく、法人についてもe-Taxは必須になりつつあります。
まずは、一定の大規模法人(主に資本金等の額が1億円を超える法人)について、法人税の申告が2020年4月以降義務化されました。
詳しくは、以下のURL(e-Tax公式)をご確認ください。
今後は、法人についても、どんどんe-Tax利用の義務化が進んでいくものと思われます。
ちなみに、令和3年からは、法定調書の提出も提出枚数が100枚以上の場合、e-Taxの義務化ができるなど、法人税以外についても徐々にe-Taxの義務化が進んでいます。
個人がe-Tax(電子申告)で確定申告する方法をわかりやすく解説
1.利用者識別番号を取得する
e-Taxを利用するには、利用者識別番号が必要になります。
利用者識別番号取得については、大きくわけて、マイナンバーカードを利用するいわゆるマイナンバーカード方式とWEB上で開始届を提出するID・パスワード方式があります。
ここで、ひとつ重要なことがあります。
筆者としては、マイナンバーカード方式ではなく、このID・パスワード方式を選択することを強くおすすめします。
実は、マイナンバーカード方式は、マイナンバーカードを取得しなければならず、さらには、ICカードリーダーライターも必要になってきます。
また、次で説明する電子証明書についても、ID・パスワード方式では不要になります。
このような理由から、今からe-Taxを利用しようという人は、ID・パスワード方式一択だと言ってもいいでしょう。
ちなみに、書面を送付、又は税務署に持参することで、利用者識別番号が郵送またはメッセージボックスで通知されるような方式や、税理士に依頼し、利用者識別番号を取得する方式もあります。
以下のe-Taxの公式ページを見ながら進めていけば、利用識別番号の取得は問題なく進めることができるでしょう。
参考
利用者識別番号の取得方法
2.電子証明書を取得する
次に電子証明書を取得します。
さきほども言いましたが、電子証明書はマイナンバーカード方式を採用している場合のみに必要になってきます。
電子証明書は、申告書等のデータを利用者本人が作成しており、改ざんされていないかどうかを証明するために必要なものとなります。
電子証明書の取得方法については、下記のe-Tax公式ページを参考にするとわかりやすいでしょう。
何度も言いますが、ID・パスワード方式ではこの作業は不要ですので、よほどのことがない限り、ID・パスワード方式をとっておきましょう。
参考
3.手続きを行うソフト、コーナーを選ぶ
確定申告にあたっては、いろいろなソフトがe-Tax上で用意してあります。

(引用;e-Tax公式ページよりhttps://www.e-tax.nta.go.jp/start/index.htm)
色々、用意されているので、逆に何をつかったらいいのかわからないかもしれません。
作る書類の種類と利用できる端末に応じて、WEB版の方を利用すると使いやすいのでおすすめです。
ちなみに、インストール版は非常に使いにくいですので、あまりおすすめしません。
4.申告、申請データを作成する(freeeやマネーフォワードでも問題ない?!)
さて、ここまでくればいよいよ、実際の申告や申請の作業に入ります。
まず、確定申告についてです。
確定申告は、個人事業主の場合、今まで経理処理してきた仕訳を集計した上で、決算書などの資料を事前に作っておかなければ、申告データを提出することができません。
決算書などの資料を作成する方法として、昔は紙の帳簿を利用して、電卓で集計していたのですが、今の時代はほとんどの会社、個人が会計ソフトを利用しています。
実はどんな、会計ソフトであっても、データや印刷で必要な資料自体はそろえることができます。
なので、会計ソフトはe-Taxをするにあたって特別なものを利用する必要はなく、市販のものであればなんでもかまいません。
ただ、電子申告までの一連の流れをスムーズに進めたい人は、クラウド型の会計ソフトであるfreeeやマネーフォワードなどを利用するとさらに利便性が高いと思います。

実際に確定申告に必要なデータが揃えば、あとは、その資料を見ながら直接ソフトに入力するか、データそのものをアップするだけですので、データをそろえることが申告書データの作成そのものにつながってきます。
ちなみに、事業所得がない個人の方は特に申告データを作成せずに、とりあえずソフトをさわってみてもいいでしょう。
その中で集計しないとだめな項目だけ集計すればすぐに申告データを作ることが可能です。
また、各種届の申請データは、フォーマットにしたがって作成すればすぐに完成しますので特段会計ソフトなどを利用する必要はないでしょう。
具体的な申告や申請の方法については、e-Taxの公式マニュアルを以下で確認すると良いでしょう。
参考
e-Taxの公式マニュアル
5.申告、申請データを送信する
申告、申請データが作成できれば、送信します。
6.送信結果を確認する
最後に、送信結果を確認します。
ちなみに、送信結果の確認は重要です。
不備があって、申告ができていなかったなんてことがあったら大変だからです。
確定申告の提出が遅延した場合、延滞税などの罰金をとられてしまうことになります。
しっかりと、正常に送信がなされているかを確認しておきましょう。
法人がe-Tax(電子申告)を利用する方法をわかりやすく解説
さて、法人でもe-Taxは必須になりつつあります。
法人でのe-Taxの方法をここではわかりやすく解説しています。
1.利用者識別番号を取得する
法人での利用者識別番号の取得方法は、主に4つです。
法人の利用者識別番号取得方法
- WEBから取得
- 法人設立ワンストップサービスから法人代表者のマイナンバーカードを使って取得
- 届出書面の送付または持参で取得
- 税理士に代理提出してもらい取得
詳しくは以下e-Tax公式ページにてご確認ください。
参考
法人の利用者識別番号の取得方法
法人の場合は、いろいろなケースが考えられるため状況によりけりだと思いますが、②のマイナンバーカードを利用する方法は非常に面倒ですので、おすすめできません。
2.電子証明書を取得する
こちらは個人の場合と違って、法人は電子証明書は必ず必要になりますので注意してください。
ただし、税理士にお願いしている法人は、この電子証明書も税理士が対応してくれるはずなので、特段気にする必要はないでしょう。
3.手続きを行うソフト、コーナーを選ぶ
さて、法人の場合は、税理士をつけている場合も多いかと思います。
税理士をつけている場合には、基本的に税理士が申告作業をしてくれるため、法人の経理担当は使っている会計ソフトをいじるだけでよい場合がほとんどでしょう。
もし、税理士がいない場合でもそんなに難しいことはありません。
法人の場合は利用している会計ソフトのマニュアルを読めば特段問題なく、e-Taxソフトと連携して進められるようになっています。
また、会計ソフトのヘルプデスクに電話してみるのも良いでしょう。
丁寧に対応してくれることでしょう。
4.申告、申請データを作成する(freeeやマネーフォワードでも問題ない?!)
さて、申告、申請データの作成も税理士がいる場合は、あまり気にする必要がありません。
ただ、日々の記帳については間違いがないか改めて確認しておくことが重要です。
法人の場合には、税務署が3年~5年に1回は調査に入ると言われているため注意が必要です。
税理士は、大枠でチェックはできていますが、細かいところまではチェックできておらず、そこを税務署に指摘されてしまうケースというのもしばしばあります。
あくまで税務申告書の作成義務は法人そのものであって、税理士にあるわけではありません。
しっかりと、法人の経理担当者や代表者は、申告書が正しく作成されているかを確認しておく必要があります。
ちなみに電子申告データ、申請データの作成のマニュアルは以下のURLとなっていますので参考にしてください。
参考
電子申告データ、申請データの作成のマニュアル
5.申告、申請データを送信する
申告、申請データを送信します。
6.送信結果を確認する
送信結果を確認します。
個人と同様に、この送信結果が正しく完了しているかの確認は絶対に怠ってはいけません。
申告の遅延は、延滞税などの罰金が科せられます。
必ず正常に送信ができているかまで確認して、申告作業は終わりになるということを覚えておきましょう。
確定申告の方法はe-Tax以外にどんな方法があるの?
さて、ここからは、そもそもe-Tax以外の申告、申請の方法をご紹介いたします。
郵送で提出する方法
郵送で提出する方法があります。
基本的に申告書の作成は会計ソフトであろうが手書きであろうが最終的に紙にして、郵送する手段になります。
以下の国税庁のHPに郵送の方法が記載されていますので参考にしてください。
税務署の窓口で提出する方法
当然ですが、窓口で提出する方法があります(従来の方法)。
いまだに窓口で提出している人も多いのが現状です。
e-Taxが主流な中、また、このような時代に持参する方法はおすすめしませんが、窓口提出の方法があると理解しておくとよいでしょう。
確定申告書の提出先は住所地を管轄する税務署
確定申告書の提出先は住所地を管轄する税務署です。
なお、この提出先は確定申告を行う時点で住んでいる場所を管轄する税務署になります。
引っ越しなどをしている場合には「所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書」の提出が必要になりますので注意しましょう。
e-Taxを利用するメリットとは?!
さて、e-Taxは国としても行政の効率化を図るべく、導入を促進しているわけですが、納税者にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、そもそもe-Taxを利用するメリットとはどんなものになるのか説明したいと思います。
24時間いつでも申告できる
当然ですが、今まで税務署で確定申告をしていた人からすれば、税務署の営業時間を気にしていたわけですので、24時間いつでも申告できるというのは実は大きなメリットになります。
個人の場合、提出書類を大幅に省略することができる
提出書類のほとんどすべてを省略することができることも大きなメリットの一つです。
実はほぼすべての添付書類を省略できるようになっています。
寄付金控除(ふるさと納税など)の証明書や医療費の領収書などはいままで添付が非常に面倒でしたので、この制度は本当にメリットが大きいです。
▼e-Taxを利用していれば提出が不要となる書類(主なもの)
| 給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票(2019/4以降から適用) |
| 特定口座年間取引報告書(2019/4以降から適用) |
| 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの) |
| 寄附金控除の証明書 |
| 地震保険料控除の証明書 |
| 生命保険料控除の証明書 |
| 小規模企業共済等掛金控除の証明書 |
| 社会保険料控除の証明書 |
| 医療費の領収書、セルフメディケーション税制の医薬品購入の領収書、一定の取組を明らかにする書類 |
| 医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など) |
| 雑損控除の証明書 |
| 個人の外国税額控除に係る証明書 |
| 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書 |
▼e-Taxを利用していても提出(入力もしくは、電子データとして)が必要な書類(主なもの)
| 確定申告書一式(青色申告決算書などを含む) |
| 医療費などの明細(入力の方法による) |
| 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用1年目のもの) |
※一般的ではない書類については省略しています。詳細は以下のURL(e-Tax公式)をご確認ください。
https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/kakutei/tempu01.htm
ちなみに、提出が不要になった書類も保管義務はありますので、調査が入った時のために必ず保管しておくように注意してください。
申告や還付がスピーディになる(個人の場合、確定申告期間の開始も早い)
e-Taxが促進している今でも時間帯によって、税務署は混んでいたりします。
なので、税務署にいってからも提出まで待たされて、時間がかかったりすることもありました。
また、そもそもe-Taxでの個人の確定申告は1月4日から受け付けています。
e-Tax以外での確定申告の場合は、2月16日から3月15日となっていますので、1月4日から受け付けてもらえるのは助かります。
12月末で締めた決算に対する確定申告をわざわざ2月16日まで待って、提出していた昔のことを考えると、このメリットも十分にあると感じます。
青色申告者の場合、青色申告特別控除の額が10万円増える
これは、おさらいになりますが、青色申告特別控除をマックスの65万円とろうと思うとe-Taxは必須になりました。
さらに、2027年からは最大75万円までの青色申告特別控除が受けられるようになるため、e-Taxを利用しないと最大20万円分控除額を損してしまうことになります。
ちなみに、国税庁のHPをみると、電子帳簿保存法を行っていればe-Taxを利用しなくても65万円の青色申告特別控除をとることができるとなっていますが、電子帳簿保存法については、まだどのような方法をとればいいかどうか実務として確立しておらず、e-Taxを使っておく方が無難といえます。
ミスや入力漏れを防ぐ仕様になっているから安心感がある
e-Taxは入力欄に数値を入力していくと完成するようなシステムになっていますので、ミス入力や入力漏れがあるとエラーが出るようになっています。
今まで紙で提出しているとミスや入力漏れがあったものが、これでなくなるので、実は非常に便利な機能といえます。
e-Taxのデメリットは実質ない?!
e-Taxはメリットが山盛りですが、デメリットはあるのでしょうか?
よく記事などでは、カードリーダーやマイナンバーカードが必要なところをデメリットとしてあげていますが、ID・パスワード方式を利用していれば、不要ですので、心配する必要はありません。(個人の場合)
しいて言うなら初期登録(利用者識別番号の取得など)が面倒ということが言えるかもしれません。
あるいは、PC操作が苦手な人は苦労するということが言えるかもしれません。
ただし、初期登録が終わってしまえば、そのあとの手続きは極めて簡単になります。
またパソコンを使い慣れていない人であっても慣れてくれば簡単になりますので実質トータルの確定申告にかかる時間はe-Taxの方が早くなります。
総合的にはデメリットにはならないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
e-Taxは個人事業主では実質マストになりました。
慣れない方法で不安な方も多いかもしれませんが、使ってみれば簡単で便利な方法ですので、ぜひe-Taxを利用した確定申告を試してください。


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