仮想通貨の税金について、「調べたけどよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
そもそも普通に生活していて税金について考えることなんて、せいぜい消費税くらいです。
そんな中、誰に聞いたのか「どうやら仮想通貨の税金はヤバいらしい」ということで税理士の私にもよく質問がきます。
そこで、今回は、仮想通貨の税金の基本をわかりやすく解説したいと思います。
この記事を最後まで読めば、仮想通貨の税金について理解が深まると思いますので、是非最後まで読んでみてください。
▼この記事でわかること
・仮想通貨で1億円稼いだ人は所得税約4,000万円、住民税約1,000万円で計約5,000万円の税金がかかる
・仮想通貨の脱税はほぼ100%税務署にバレる
仮想通貨取引で出た所得について今後変更されることがほぼ確定しています。
適用は早くて2028年度からの見込みです。
また、適用される暗号資産は国内登録業者が扱う特定暗号資産に限られる見込みとなっています。
※参考:令和8年度税制改正大綱
変更すべき論点となっているのは以下のような点です。
- 累進課税でなく「分離課税」「一律20%程度の税率」とすべき
- 3年間の赤字の繰越を認めるべき
仮想通貨で利益が出たら税金地獄!?
さて、そもそも仮想通貨で利益が出たら税金地獄におちいるということを最初にお伝えしなければなりません。
2026年8月現在、仮想通貨で1億円以上稼いでいる人に至っては、稼いだ額の半分以上は税金でもっていかれるルールになっています。
このルールは2028年から変更されると予想している人も多いです。
ですが、少なくとも2027年までの仮想通貨取引には適用されますので、十分に注意してください。
仮想通貨にかかる所得税の税率は最大45%(累進課税)
仮想通貨について、税金地獄をもたらしている最大の要因が「累進課税」です。
累進課税とは、稼ぎが多い人により高い税率をかけて所得税を支払わせるような仕組みのことを言います。

(引用:国税庁HP)
例えば、億り人と言われる仮想通貨だけで1億円稼いだ人を例に考えてみましょう。
1億円の利益に対する所得税計算
100,000,000円 × 45% ー 4,796,000円 = 40,204,000円
1億円の利益が出た人は4千万円の所得税を支払う必要があるのです。
一方で、1千万円の利益が出た人は以下の計算式になるため、176万円ほどの所得税ですみます。
1千万円の利益に対する所得税計算
10,000,000円 × 33% ー 1,536,000円 = 1,764,000円
仮想通貨にかかる住民税も10%とられるから注意
億り人は、4千万円程度の所得税を払う必要があるという話はしましたが、実は所得税以外にも住民税というものも支払う必要があります。
住民税は基本的に稼いだ額の10%(一律)になります。
所得税みたいに、稼いだら稼ぐだけ税率が高くなる「累進課税」ではありませんが、10%という税率そのものがそもそもそれなりにとられるイメージではないでしょうか。
億り人で半分の5,000万円の税金がとられる!
億り人は所得税で4千万円、住民税で1千万円とられることから、合計で税金として5千万円の税金がとられてしまうことになります。
「せっかく仮想通貨で稼いでもこんなに税金がとられるのはおかしい!!」と思う人も多いのではないでしょうか。
仮想通貨の税金について詳しく解説している記事もありますので、よろしければご覧ください。

仮想通貨の税金の仕組みは異常!?(高すぎる税金の仕組み解説)
仮想通貨の税金の仕組みはまさに異常と言えます。
1億円仮想通貨で稼いでも半分の税金がとられてしまうという今の税金の仕組みのもとでは、「仮想通貨は投資」と言えるような状態ではありません。
FXや株式投資にかかる税率は20%で一律(仮想通貨は他の投資と比べて税金面で圧倒的に不利)
仮想通貨と同じような投資として知られているFXや株式投資の税率を見てみましょう。
実は、FXも株式投資も一律20%程度(正確には20.315%)の税金(所得税15%+住民税5%)ですむことになっています。
もっともFXに関しては、昔は仮想通貨の税金と同じで、利益が出れば出るほど高い税率を払わなければならない「累進課税」が適用されていました。
しかし、FXに関しては、投資の一つと国税庁も判断したタイミングで税制を変更し、実質的に株式投資と同じ税率になるようなルールに変更したという歴史があります。
仮想通貨は雑所得だから税率が高い
一般的に投資として認められているような所得に関しては、「譲渡所得」もしくは「先物取引に係る雑所得等」に分類されます。
このような所得は、一律で数十%の税率がかけられるため、稼ぎが多くてもちゃんと手取りが残るように税金が定められています。
一方で、まだ国税庁が投資と認めていない仮想通貨に関しては普通の雑所得として扱われるため、利益が出れば出るほど高い税率を払わなければならない累進課税となっているというわけです。
| 投資 | 所得の種類 | 税金(所得税+住民税) の税率 |
| 株式投資 | 譲渡所得 | 一律20%程度 |
| FX | 先物取引に係る 雑所得等 | 一律20%程度 |
| 不動産投資 | 譲渡所得 (売買時) or 不動産所得 (賃貸収入) | 譲渡所得:一律40%or20% (5年以上保有していれば20%) or 不動産所得:15%~55% (累進課税) |
| 仮想通貨 | 雑所得 | 15%~55%(累進課税) |
将来的にはFXと同じ扱いになる可能性が高い
はやければ2028年から仮想通貨に関してもFXと同じように取り扱うような変更になる可能性が高いです。
仮想通貨の税制変更については変更すること自体はほぼ確定していて、あとは
①いつから変更されるか、②具体的にどういう変更にするかを決める段階にきています。
ちまたでは、2027年から変更されるのではないかともささやかれていましたが、実際には2027年までは現行制度のままということで決定しています。
早ければ2028年から変更される可能性が高いと踏んでいます。
仮想通貨を相続したら最大税率110%でさらにヤバい!!
現行制度の状態(2027年まで)で、仮想通貨を相続する場合、相続した時点でも税金がとられます。
その後、売却すれば売却時にも税金がとられます。
~相続税の税率(引用元:国税庁HP)~

仮想通貨を相続した場合の税率も10%~55%と所得税と同様に累進課税が適用されています。
ここで、例えば10億円分の仮想通貨を相続し、全て売却した場合の税金を考えてみましょう。
相続税:10億円×55%-7,200万円=4.78億円
所得税:10億円×45%-479.6万円=4.452億円
住民税:10億円×10%=1億円
税金合計:10.232億円
※控除などは簡便化のため計算に入れていません
10億円分の仮想通貨を相続できても、税金を10,232億円払うことになります。
結果として、2,320万円の赤字になってしまいました。
とてつもなくヤバいことになってます。
仮想通貨の税金を払わないとどうなる!?逃げ切れる?!
仮想通貨はえげつない税金をもっていかれるという話をずっとしてきました。
そこで、「なんとか仮想通貨の税金を払わなくていい方法はないのか?」「逃げ切れないのか?」と考えている人もいるかもしれません。
仮想通貨の利益は税務署に100%バレる
残念ながら、仮想通貨で稼いでいるかどうか、何円利益が出ているかという情報は税務署が調べればすぐにわかります。
これは、税務署は銀行の取引データや取引所のデータなどを調査する権利を有しているからです。
ですので、仮想通貨の税金を払わなくて逃げ切ることは基本的にできないと考えていいと思います。
もっとも、調査がたまたま入らず逃げ切れるケースもありえるかもしれませんが、バレた時に重加算税や延滞税と呼ばれる重い罰金が発生しますのでオススメできません。
仮想通貨で利益が20万円以上出ていたら確定申告するしかない
では、仮想通貨をやっている人は全員確定申告をして税金を納めなければならないのかと言われると答えは「NO」です。
具体的には、「給与や退職金以外の所得で20万円以上の利益が出ていれば確定申告の必要がある」とされています。
ですので、仮想通貨だけで利益が20万円以上出ていれば必ず税金を納めなければならないということになります。
後で詳しく説明しますが、ここでいう「利益が出る」タイミングは主に、「売却」、「他の通貨や商品への交換」などのタイミングになります。
したがって、仮想通貨を買ったけど売らずに持っている状態であれば利益が出ている状態ではないため確定申告の必要もなければ税金を納める必要もありません。
ビットコインを含む主要な仮想通貨(暗号資産)は上昇トレンド!!ほとんどの人が確定申告の対象
さて、ビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨は年々価値が上昇しています。
2026年前半は低調だった暗号資産もここにきて急上昇してきています。
仮想通貨投資をしている人の中には、税金のことを知らずに投資している人も多いのが現状です。
「ちょっと価値が上がったから少し売却しよう」、「他の通貨に交換しておこう」などと気軽に利益を確定させている人も多いのではないでしょうか。
知らず知らずのうちに仮想通貨の利益を確定させており、確定申告が必要になっている人が多く存在しているというのが現状なのです。
仮想通貨の脱税の取り締まりは強化されている!?逃げ切ることは不可能
「仮想通貨の税金を払っていなくてつかまっている人なんているの?」と聞かれることがありますが、「調査で沢山バレている」というのが答えです。
実際に2021年10月3日のニュースでも大規模な税務調査で、仮想通貨に関する14億円の脱税が指摘されています。
国税庁では、仮想通貨の脱税が横行していることを背景に金額にかかわらず徹底的に調査を進めるという話も出ているようです。
先ほどもお伝えしましたが、銀行や取引所のデータをとることができる国税庁や税務署からすれば仮想通貨の脱税調査は簡単にできてしまいます。
くれぐれも確定申告忘れには注意するようにしてください。
仮想通貨の損益計算を簡単に終わらせる裏技
実は、仮想通貨の損益計算を無料で簡単に終わらせる方法が2種類あります。
それが「丸投げサービスを利用する方法」と「ツールを利用する方法」です。
| 丸投げ サービス を利用 | 【メリット】 完全丸投げで損益を計算してくれるから楽 【デメリット】 損益をタイムリーに把握できないため節税がしにくい |
|---|---|
| ツール を利用 | 【メリット】 タイムリーに損益を把握できるため節税ができる 【デメリット】 ツールを自分で使いこなす必要がある |
仮想通貨の損益計算丸投げサービスがめっちゃ便利
「クリプタックス」という仮想通貨の確定申告サポートサービスというのがあります。
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また、必要に応じて税理士などに仮想通貨の確定申告に関する相談ができます。
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仮想通貨の損益計算ツール(無料)の導入は必須!?
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ちなみに、仮想通貨の損益計算ツールについて紹介している記事もありますので、よろしければ参考にしてください。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
仮想通貨の税金は非常にやっかいです。
ですが、仮想通貨で儲けてしまった人は自分で損益計算や税金の計算をし、確定申告をしなければなりません。


