街の小さな商店街や飲食店など現金商売をしているようなところでは
出金伝票は広く利用されています。
一方で会計ソフトや最新のレジを使えばわざわざ出金伝票を利用する必要性はなくなってきているのも事実です。
そこで、今回は経費を落とす際に使用する出金伝票、会計ソフトの摘要の書き方について解説します。
出金伝票は6つの項目を漏れなく書くことを意識すれば実はとても簡単です。
▼この記事でわかること
・出金伝票で必須の記入箇所6ポイント
・出金伝票を使えば全て経費に落とせると思ったら大間違い!!
出金伝票って何?
出金伝票は名前の通り、出金を記録・整理するための伝票です。
まずは出金伝票がどういうものなのか、どうやって使うか等の基本的な知識を解説していきます。
ちなみに飲食店などでもらう領収書のことを出金伝票と勘違いしている人がいますが厳密には違います。
領収書の写しが出金伝票がわりになっていることはありますので、その写しの部分が実質的に出金伝票になります。
しかし、ここでは領収書の写しのことは領収書として定義することにします。
出金伝票は、領収書やレシートがないときのためのもの?!
会計ソフトやPCがなかった時代は、お金の管理は伝票を使って行っていました。
レシートや領収書がなくても、
出金伝票があればそれがお金の流れがあったことを証明する一つの手法になったのです。
レシートや領収書の代わりとしての機能はあくまでも副次的な目的です。
出金伝票の本来の役割は、出金の記録と管理となります。
出金伝票が役に立つ場面はどこ?割り勘の場合など、具体的な使い方を紹介
では、現在で出金伝票が役立つ場面はどんな時でしょうか。
よく使われる場面としては、食事代を割り勘した時等がそれに当たります。
この場合、レシートや領収書はもらえません。
代わりに出金伝票に支払ったお金を記入して、お金を管理するのです。
この他、お祝いやお見舞いの品やお金等、レシートや領収書を切るのが難しい場合にもよく活用されます。
仕事に関係したセミナーやイベントの参加費に使用される場合も多いです。
もちろんレシートや領収書をもらい忘れた時や、紛失してしまった時に変わりとして使用する場合もあります。
出金伝票の書き方は?書式や見本はあるの?テンプレートを無料でダウンロードできる?!
次に、出金伝票の書き方について解説していきます。
出金伝票には決まった書式や書き方はありません。
複式簿記の原則に従った内容が記入できれば良いとされています。
そのため、エクセル等で自作した出金伝票でも問題視されません。
以下の図は、会計ソフトのfreeeが公開している出金伝票のテンプレートです。
細かい部分に違いはあっても、基本的にはこのような形のものが使われています。

出金伝票は色々な所で手に入れられます。
お店では、文具店や100均ショップの文具コーナー等に置かれています。
ネットでは、「出金伝票 テンプレート」で検索すると、出金伝票のエクセルテンプレートを公開しているサイトを見つけられます。
以下のURLは、ネットで公開されている出金伝票のテンプレートサイトです。
freeeなどの会計ソフトやExcelファイル、帳簿へのメモで十分?!
実は、レシートや領収書がなくても、出金伝票に記入するような内容がしっかり残されていれば、経費計上は可能です。
つまり出金伝票を使わなくても、会計ソフトの摘要欄やエクセルシートにまとめてあれば、問題ありません。
会計ソフトやエクセルに入力すれば、ある程度自動で経費を管理できる点から考えると、今の時代に出金伝票による管理は時代遅れです。
出金伝票に記入した方が、信ぴょう性が高まるという意見もあります。
しかし帳簿管理のルールからすれば、記入してある内容さえしっかりしていれば、記入や入力している所が出品伝票でなくても問題はないのです。
出金伝票不要のクラウド型会計ソフトについて先に知りたい方はこちらより該当箇所にジャンプできます。
出金伝票以外にも、売上などの入金を記録する入金伝票や入出金を伴わない取引を記録する振替伝票などが存在
ちなみに経理管理で使う伝票には、色々な種類があります。
売上や現金の入金があったことを管理する入金伝票や、現金以外の取引を記入・管理する振替伝票等です。
簿記の勉強をしていると、出金伝票のほかにこれらの伝票を見かけます。
しかし今時はこれらの伝票を使っているケースはほとんどありません。
会計ソフトを利用するのが一般的です。
経費を落とすための出金伝票の作成方法ー6ポイントを抑えよ
経費に落とすために出金伝票の作成や会計ソフトへのメモを行う場合、この作成や入力が正しく行われていないと、経費として認められません。
次の項目では、経費を落とすための出金伝票の作り方を解説していきます。
経費が認められる要件は事業に関係している経費であるかどうか
費用が経費として認められるには、いつ、どこで、どういう目的で使った費用なのか、そしてそれが事業にどう関係しているかを証明できなくてはいけません。
何でもかんでも経費に落とせるという訳ではないのです。
経費として認められるには、費用の内容が事業に関係していることを、第三者の目から見ても分かるようにする必要があります。
出金伝票や会計ソフトの摘要欄を作成する時は、この考えを頭に置いた状態で行って下さい。
出金伝票に書くべき6つのポイント
では、実際に出金伝票に書くべき項目を、サンプルの図を使って説明していきます。
まずは以下の図をご覧下さい。
出金伝票の記入する欄に、番号を振り分けた図です。
この図では、取引先との打ち合わせに喫茶店を利用したとして記入してあります。

▼出金伝票で記入する項目一覧
※下表の番号と上記出金伝票の番号はリンクしています。
| 1.年月日 | 出金伝票を切った年月日を記入します。 |
| 2.支払先 | お金を支払った先の会社やお店、 人物について記入します。 |
| 3.勘定科目 | 出金伝票を切った費用の勘定科目を記入します。 |
| 4.摘要 | 費用の種類や簡単な説明を記入します。 |
| 5.金額 | 支払った金額を記入します。 |
| 6.合計額 | その出金伝票に記入した金額の 合計額を計算し、記入します。 |
この6つの項目はすべて重要で、1つたりとも基本的には欠かしてはいけません。
特に適当になりがちなのが、4の「摘要」です。
この摘要は簡単な説明で大丈夫ですが、税務署がきて「これ本当に事業上必要なんですか?」と聞かれたときにこの摘要をもとに、「〇〇の理由で事業に必要だったんですよ」と当時を思い出して答える必要があることに十分に注意してください。
出金伝票を使えば経費を落とせるは間違い
落とせる費用と落とせない費用を学ぶと、出金伝票を使えば何でも経費にできるという訳ではないことが分かります。
経費で落とすには、その費用が事業と関係があることを明確に証明できなくてはいけないのです。
したがって、出金伝票をきりさえすれば、経費にできるというわけではないので、注意しましょう。
基本は自分以外の相手方もしくは第三者による出金の記録がなければ経費に落とせない
経費で落とせるかどうかの判断は、自分以外が発行した出金の記録があるかどうかという点がまず重要になります。
実際にお金を払い、商品やサービスを利用した証拠を自分でメモしたものが出金伝票です。
しかし本当は経費が発生したことを証明するものとして、相手方が発行したレシートや領収書や、第三者が発行したクレジットカードの明細の方がより確実に支払ったと証明できるというわけです。
したがって、出金伝票は相手方もしくは第三者による経費の発生が証明できない時等、仕方がない場合のみに使うものと考えましょう。
出金伝票で良いのかわからなければ、税理士に相談すべき
これまで出金伝票と経費の関係を解説しました。
解説を見てもいまだに経費で落とせるかどうか、出金伝票で済ませられるかどうかの判断が付かない方もいらっしゃるかと思います。
どうしても経費や出金伝票のことが分からない、という場合は税理士に相談するといいでしょう。
税理士は経理のプロです。
経費の判断や出金伝票の正しい切り方等、経理に関する判断を的確に行ってくれます。
経費や出金伝票のことが分からない、間違えるのが怖いという方は、税理士に相談してみて下さい。
そもそも出金伝票を使うべきではない!!
もしこれから経理の管理をするのであれば、出金伝票よりも会計ソフトを入れた方がはるかに簡単で、間違いがありません。
経費の管理は出金伝票をはじめとした紙による管理よりも、会計ソフトを使った電子的な管理の方がおすすめです。
その理由を解説していきます。
一定規模以上の法人で出金伝票を使っている会社はない
現在、一定規模以上の法人で出金伝票を使っている会社はないといってもよいでしょう。
膨大な取引や経理の情報を管理するのに、用紙を使った管理は効率が悪いためです。
出金伝票は用紙一枚一枚に取引を記入して管理します。
取引を集計しようとしたら、その用紙をすべて集め、整理した上で電卓を叩かなくてはなりません。
会計ソフトなら、集計したい情報を入力すれば、会計ソフトが自動で情報を収集・管理してくれます。
また、出金伝票は一々記載しなくてはならない手間があります。
当然、間違いがあっては会社全体に影響を与えてしまいますから、メモの様に気軽に書ける訳ではありません。
このような事情から、現在は大きい会社で出金伝票を使用することはありえないのです。
ちなみに、エクセルを使えばよいという方もいらっしゃるかもしれませんが、エクセルもおすすめできません。
エクセルだと集計は簡単にできますが、確定申告書の作成や、資産の管理などまで経理を複合的に考えるとなると、伝票ほどではありませんが、こちらも相当手間がかかってしまうからです。
会計ソフトで出金伝票不要
freeeやマネーフォワード等の会計ソフトは、クレジットカードや銀行口座と連携することで、
経費を自動で記帳できます。
出金伝票のように日付、金額を記入する必要はなく、割り当てられた勘定科目が正しいかを確認し、必要があればメモを残す程度で記録、経理処理が完了します。
つまり、クラウド型会計ソフトを利用すれば出金伝票の必要がなく、経理処理も簡単というわけです。
また、現金払いしていて、自動で記録が残せないようなものても、入力すればちゃんと取引を記録してくれます。
入力自体は出金伝票に記録するよりもはるかに簡単で間違いにくくなっていますので、
手書きで記帳していた時に比べれば、圧倒的に作業効率を向上できるのです。
出金伝票に残すような内容は、会計ソフトを使って管理しましょう。
会計ソフトにもれなく入力すれば、確定申告や経営分析も手軽にできるようになれますよ。
まとめ
出金伝票は会計ソフトやPCがなかった時代に取引を管理するために使われていた伝票。
現在では、レシートや領収書がない時に仕方なく出金伝票を使うことがあります。
ですが、会計ソフトがあれば出金伝票をわざわざ用意する必要もありません。
会計ソフトなら、クレジットカードや銀行口座から自動で取引を記録してくれます。
自分で入力しなくてはいけない場合も、出金伝票に記入するよりはるかに簡単です。
出金伝票を使うよりも、会計ソフトの導入をおすすめします。

